Powered by 東京新聞ABOUT PROJECT
いま、わたしたちのまわりで、
起きていること。
毎日の勉強や、遊びに恋愛、就活。普段の暮らしの中では見えてこないたくさんのできごと。環境のことや政治、経済のこと。友達の悩みも、将来への不安も。小さなことも大きなことも全部、きっと大切な、自分たちのこと。
確かなこと。信じること。納得すること。コミュニケーションや、意見の交換。
あたりまえの自由さ、権利。流れてきた情報に頼るのではなくて、自分たちの目で耳で、手で、足で、感動をつかんでいく。
東京新聞『STAND UP STUDENTS』は、これからの社会を生きる若者たちに寄り添い、明日へと立ち向かっていくためのウェブマガジンです。等身大の学生たちのリアルな声や、第一線で活躍する先輩たちの声を集めることで、少しでも、誰かの明日の、生きる知恵やヒントになりたい。
時代を見つめ、絶えずファクトチェックを続けてきた『新聞』というメディアだからこそ伝えられる、『いま』が、ここに集まります。
STUDENT VOICE
泥谷結友(ひじやゆう)
20歳
STUDENT VOICE
もっと寛容な人になれたら
泥谷結友(ひじやゆう) 20歳
もっと寛容な人になれたら
父の仕事の都合でオーストラリアや日本、アメリカと転校を繰り返してきました。自分の常識が通じないことも多く大変でしたが、戦争を経験した移民の2世や違う文化圏の人たちと交流する機会がたくさんありました。おかげでいろいろな価値観に触れられたし、自分の当たり前を押し付けてはいけないと考えるようになりました。みんなが同じじゃない。だからこれからはもっと寛容な人になれたらいいなと思っています。
東京新聞 政治部 清水俊介から
ご質問ありがとうございます。権力監視的な立場で、どうバランスを保って報道するか? 「公平中立」にモノゴトを伝えられるのは理想だと思います。でも、モノゴトは立場によって見え方、見方が違ってきます。やはり、自分たちの見え方、見方に寄った報道にならざるを得ない、というのが実情ではないでしょうか。
政府寄りのメディアは、政府の説明をそのまま肯定的に報じます。一方、権力監視の姿勢を大事にするメディアは、政府の説明を批判的に報じます。これは、どちらかが正しくて、どちらかが間違っているということではなく、立場の問題、視点の問題だと思います。
権力監視的な立場であっても、少しでも「公平中立」な報道に近づけていくためには、政府側の言い分も紹介することが大事です。東京新聞では、1面トップなど大きな記事で政府の方針を批判的に報じる際、政府の説明も必ず載せるようにしています。紙面には、「政府はこう説明していますが、私たちはこう見ます。読者の皆さん、どう思いますか?」という気持ちが込められています。一方的に批判して自分たちの主張を訴えるのではなく、読者が考える材料にしていただければと考えています。
ただ、私たちの思い通りに世の中に伝わっている自信はありません。保守かリベラルか、与党寄りか野党寄りか、といった切り口で社会の「分断」が指摘されて久しいです。メディアが何かを批判的な視点で報じれば報じるほど、批判の対象やその支持者たちは反発します。東京新聞には「反日」「売国」などと厳しい言葉が投げかけられたりします。メディアは社会の分断に荷担してしまっているのではないか、という不安を感じることもあります。
自分たちの見方を揺るがずに主張していきたいですが、社会の分断をあおるようなことはしたくない。批判する対象の言い分も丁寧に紹介する、懐の深さを持った報道でありたいと、個人的には思っています。悩みながら、新聞を作っています。